最近、納品したT。
以前に作ったものに比べ2倍のサイズがあります。
縦横高さ、それぞれが2倍なので、体積は8倍。
オリジナルサイズと並べてみると、
大人と子ども、どころか
巨人と小人くらいの差があります。
今回はスカートにひだを彫りました。
素材には木目が面白いマツ。
こういう木目がはっきりしたものは、
彫るのに時間がかかります。
しかも最初は、補助線を引かずに彫り始めたので
ひだの間隔がバラバラで作りなおし。
今はいているのは2つめのスカートです。
そのあと、調子に乗って
上半身にも模様を彫ってみたところ、
やりすぎな感じがしたので、さらに彫って模様をなくしました。
自分でも上下、派手なものは着たくないのと同じですね。
大きく変わったのは、箱の部分。
はじめは前回同様、流木を使うつもりでした。
でも納期直前になっても、ぴったりなものが見つからず
雨の中、流木を探して海岸をウロウロ。
運良く、なんとか使えそうなものが見つかったのですが、
そもそも作品の完成が運に左右されるのはよくないなぁ・・・
ということで思いきって変更することにしました。
箱には観音開きの扉をつけました。
仕組みの部分も見てもらいたいので、
開きっぱなしの扉です。
それなら無くてもよさそうなものですが、
何となく扉の向こうにある方が、
見てみたい気持ちになりませんか?
箱と扉をつなぐ真鍮製の金具がピカピカで
浮いて見えたので、酢と塩を混ぜて
塗ってみたところ、効果てきめん。
うっすらと錆びて、木箱となじみました。
他には、見えないところで
耐久性を増すための工夫をしています。